私たちについて
<移>
2022年、夫婦2人で11年ほど続けてきた東京のレストランを閉めて長野に移住しました。
一番の理由は「農業をやってみたい」でした。
実のところ元々は温暖な地域への移住を考えていました。
沖縄とか九州とか瀬戸内とか、、、
でも気付けば冷涼な気候の信州に移り住んでいました。
当然そこには素敵だけれど時に厳しい自然環境が存在していて、
特に冬は厳しく(最近は夏も厳しいみたいだが…)植物も作物も人間も動物も生きて春を迎えるための
準備と努力が必要な地域でした。
そこで初めて保存食の本当の意味を知り、人が生きていくために食べる食の意味を考えるきっかけをこの厳しい冬から教えてもらいました。
<縁>
最初に移り住んだ東信佐久地方では少量多品目野菜農家さんで野菜作りを修行させて頂きながら長年の夢であり目標としている「オーベルジュ開業」(宿泊施設付き農家レストラン)の準備を進めていました。
「長野の古民家を改築してレストランを開こう」と色々つてを頼ってみたり、空き家物件の内件を繰り返すものの、思うような物件と出会えないまま移住から3年が経過していました。
そんな時、北信の小川村で
「元公民館(更にそれ以前は児童館だった)の物件が出そう」との情報をもらい見に行くと、ひと目でその立地・環境・建物にワクワクしている自分達が居ました。
そうして元々は「古民家(こみんか)」を探していたのが「公民館(こうみんかん)」になりました。
現在は「元公民館オーベルジュ」開業に向け準備をしています。
<santi>
開業物件は決まったのですが住む場所が決まっていなかったので、急いで物件近くの家を探し、先ずはそこに移り住みました。
自宅となったその古き良き日本家屋は、改装して柱や壁を磨くうちに蘇り、何より窓から望む北アルプスと田園風景はため息の出る程美しく、「この風景は独り占めするにはもったいない」と思うようになりました。
そこで「この贅沢な景色を眺めながらゆったりと食事をしてもらえるレストランが出来るのではないか」という想いに至り、元公民館物件に先立って、自宅を改装した地産地消イタリア料理レストランsantiを開店することとなりました。
<期間限定レストラン>
このような経緯からsantiは期間限定のレストランとなります。
正確には元公民館オーベルジュを開業するまでの期間の営業となる予定です。
(santiへの来店をお考えのお客様にはこの機会をお逃しにならずご来店頂けますと幸いです。)
<食>
小川村は豊かな自然と風土に恵まれています。
中山間地のため田んぼで米が作りにくかった歴史もあるようで郷土料理として小麦を使った「おやき」や「おぶっこ(太麺うどん)」などが発達したと聞きました。
不自由な環境や他と比べて決して恵まれていると言い難い環境が育む人間の創造力に大きな魅力を感じます。
そうして地域独自の食文化が生まれてきた事は日本各地、世界各地の優れた郷土料理が証明しているようにも思います。
この土地この場所でしか体験できない食の時間を提供するために、食材選び、野菜作り、調理...なるべく自然に抗わず、日々の食と向き合ってまいります。
<料理>
過度な高級食材の使用は控え、「食材になるべく旅させる事なく」
もぎたて、収穫したての植物の生き生きとした香り、
野菜など作物の一番おいしい瞬間、
素材の持つ特徴や素朴で滋味溢れる味わいを大切に
イタリア料理や西洋料理の技法で自家菜園で育てた新鮮野菜と、地域周辺の生産者さんの食材を用いた地産地消の料理を提供いたします。